2002年の9月に行ったラパスとロスカボス(メキシコ)の旅行記です。このときのラパスでのダイビングは素晴らしく、これまでのダイビングのベスト3のうちの一つになりました。
この年、勤めている会社がフレックス休暇なる制度を新しく導入しました。それは夏のお盆休みを7月から9月で自由にとれるというもので、私達のような旅行好きにはユメのような制度でした。早速、いろいろな旅行を検討したのですが、候補に上がったのがアシカと遊べるというラパスでした。せっかくならリゾートとダイビングを両方味わいたいということで、ダイビングのラパス+リゾートのロスカボスの両方に行くことにしました。本当は、ダイビングを先にやって、あとはリゾートでのんびりとしたかったのですが、フライトの都合などがあって先にロスカボス(リゾート)に行くことにしました。
ダイビングのサービスについては、ラパスはファンバハにすることにしました。アシカのダイビングポイントはラパスの街からは船で一時間以上かかるのですが、ファンバハがやっているキャンプだと10分程度で到着するため、より多く潜れるということだったので決めました。ロスカボスでも、せっかくなのでダイビングをすることにしました。日本人スタッフのいるディープブルーを利用することにしました。
旅行会社は両方を扱っているクラブアズールを利用することにしました。
ちなみに、このユメのような制度は、この年限りで廃止になってしまいました...
ロスカボスまでは直行便はないので、まずはロサンゼルスに行きます。このときはタイ航空でした。ロサンゼルスで一泊したあと、アエロカリフォルニアでロスカボスに移動しました。
ロスカボスの前半はフィニステーラに宿泊しました。カボサンルーカス地区にあるホテルで、ロスカボスの中心地まで歩いていけるところにあります。
ロスカボスで三日間ダイビング。東太平洋に潜るのは初めてでしたが、アジア近海とは違った魚が数多くいました。カボサンルーカスからすぐのところのポイントには一応アシカがいますが、このときはこどもはいなくて大人だけでした。水中でも会いましたが、とにかく泳ぐのが速くてとても撮影どころではありませんでした。街から10分ぐらいの近いポイントですが、ひととおりの東太平洋の魚も見られて、手軽に潜るには良いポイントでした。
三日間でいろいろなポイントを潜りましたが、一回だけすごい魚影のダイビングがありました。なかなかあなどれません。ただ透明度は全般的に今一歩でした。ダイビングショップのDeep Blueは、ガイドのオスカルさんが日本語ペラペラで、とても親切丁寧なもてなしでした。奥さんは日本の方で、日本語でメールの問い合わせもできました。
ロスカボスの中心街であるカボサンルーカスから、コリドール地区に移動して、フィエスタ・アメリカーナ・グランド・ロスカボスに宿泊しました。このホテルは2002年のAPEC首脳会議では政府関係者が宿泊したそうで、かなりの高級ホテルです。この地区には化粧品のCMにも使われたホテルなど、いろいろな高級ホテルが立ち並んでいます。
9月はまだかなり暑い時期ということで値段が安めなのですが、確かに暑い!天気は快晴の日が続き、サンセットでは水平線に沈む太陽を見ることが出来ました。日本では水平線上には雲が出てしまうことが多いのですが、ここではカラリと晴れていました。
ロスカボスからラパスへバスで移動です。ツアーで専用車を頼んだ方がトラブルとかはないのでしょうが、値段が全然違うのでバスにチャレンジすることにしました。日に10便ぐらいあるらしく、そんなに苦労せずに乗れました。その代わりスケジュールが変わることがあるため、事前にいろいろと調べるのが大変でした。このときは、ダイビングショップのDeep Blueの助けを借りました。
2時間半ぐらいでラパスに到着です。ちゃんとしたバスでなかなか快適でした。ホテルはラ・コンチャに宿泊しました。ちょっと街からは離れていますが、一応ビーチがあってのんびりできます。あまりビーチはきれいではありませんでしたが。
この日から4日間はキャンプサイトでダイビングです。アシカのポイントにすぐ近くの場所でキャンプをはるので、アシカがメインの私達にはベストでした。ただなかなかアシカと会えず、会えてもすぐにどこかに行ってしまっていたのですが、後半になって子アシカが遊んでくれるようになりました。まるで子犬みたい?手をハグハグしてくれてとても可愛いです。
ダイブキャンプには、もうひとつ利点があって、それはここからだとちょっと遠いポイントのサンフランシスキートまで行けるというものです。ここにもアシカがいるのですが、ここはハーレムにはなっていなく、子アシカはいませんでした。船で移動中に、真横でイルカがジャンプ!イルカとのシュノーケリングもできましたが、一緒にはあそんでくれませんでした。
エルバホはラパスの中でも有名なポイントでしたが、ハンマーを一回遠くにみたぐらいで、はずれのダイビングが多かったです。このときのキャンプは、私達を含めて4名だったので、ポイントはかなり要望が通りました。おかげでアシカポイントには何度も行くことが出来ました。
ダイブキャンプそのものは、食事も美味しく、夜は星もきれいでなかなか良かったです。食事についてはラパスの街よりも美味しいぐらいでした。テントといっても、いろいろと設備は整っているので、キャンプにしては快適でした。
ダイビングをしながらラパスに戻ります。楽しかったダイブキャンプも終わりです。明日からはデイトリップで、キャンプでは行けないポイントに潜りに行く予定です。
ラパスでは再び、ラ・コンチャに宿泊です。
この日はラレイナでのダイビングです。ラパスからは、アシカポイントに行くのとは違う方向にあるため、キャンプではいけないポイントです。最初にマンタを見たあとは30分ぐらいは、さほど目立つ魚もいなかったのですが、後半にブラックマンタが登場。このブラックマンタが、どうやらダイバーの泡を浴びるのが好きらしく、ダイバーの上を旋回したのです。こんなに近くをマンタが旋回するなんて初めてです。ダイバーの上でホバリングするので、手が届きそうな距離です。エアのギリギリまで粘りましたが、ついに残圧がなくなりエグジットしました。最後までマンタは近くを泳いでくれました。
この日はデイトリップで再びアシカポイントに。その前のエルバホのダイビングは、ひたすらアゲインストでのダイビングで、単に疲れただけでした。アンカリングにも時間がかかって、小さな船はかなり揺れました。アシカポイントではアシカが遊んでくれました。ストロボが珍しいのかじっと見つめていました。何度みてもかわいいですね。
この日はプンタロボでのダイビングです。プンタロボはモブラの群れで有名なのですが、事前のネットでの体験談検索では、あまり透明度が良くないということで、祈るような気持ちでエントリー。どうやらこの日は稀に見る透明度の良さのようです。まずは20~30匹ぐらいのモブラの群れ。モブラはかなり警戒心が強いので、なかなか近づけないでいたところ、モブラの大群が現れました。ほとんど海全体がモブラではないかと思うぐらいの巨大な群れです。その群れに近づいていくと、目の前で巨大な群れが二つにサーっと分かれました。おそらくモーゼの海割りはこんな感じだったんじゃないでしょうか?海のカーテンが開いたというか、とにかくすばらしい光景でした。
このときは私達二人以外は写真家の方だけだったので、思い思いにモブラの写真を撮ることが出来ました。
ホテルをチェックアウトして、ラパスからロサンゼルス経由で帰国しました。
ダイビングとしては、とにかくラレイナのマンタと、プンタロボのモブラの巨大な群れが忘れられません。特にここまで凄いモブラの大群と出会うことは、もうないかも?と思ってしまいました。ダイブキャンプでは子アシカと何度も遊べてよかったです。ラパスでのダイビングはこれまでで最高でした。ロスカボスのリゾートでものんびり出来てよかったです。ラパスはホテルがイマイチなので、のんびりするならロスカボスの方がいいですね。