2012年9月に行った佐渡島(新潟県)の旅行記です。コブダイに会いに行って来ました。日本海に潜るのは初めてです。
いつも南国を中心にダイビングをしていますが、日本にも、その周辺でしか見られない魚もたくさんいるのに潜らないのはもったいないですよね。そこで日本の海をもっと潜ってみようと思い、二年前に千葉の西川名でヒゲダイ、昨年は伊豆の初島でサカタザメを見たのですが、今年は映画オーシャンズにも登場した新潟、佐渡のコブダイを見に行くことにしました。
佐渡は、土日で行くには遠くて厳しいかも?と思い9月の3連休に行くことにしました。一日目に佐渡に渡って、二日目~三日目でダイビングをして帰ってくるプランです。佐渡にはダイビングセンターがたくさんあって、メールで問い合わせをしたのですが、返事をくれないか、コブダイのいるポイントには潜らないかもしれないという返事のところがあったため、唯一コブダイのポイントを確約してくれたエス・ワァルドさんを利用することにしました。
直前になって、台風16号が発生し、沖縄から九州の西側を通過することがわかり、3連休の最終日には影響がでるかもと思い、前倒しで1日目からダイビングをすることにしました。ダイビングサービスに問い合わせたところ、朝7:55発、9時着のジェットフォイルに乗れば、その日からダイビングできるということだったのです。当日の夜中に出発してもよかったのですが、余裕を持って新潟市内で前泊することにしました。
金曜日に仕事が終わった後に、新潟に向けて出発です。関越道は、長野道と分岐してからは道も空いていて、予定よりも1時間ぐらい早く新潟市に到着しました。
ジェットフォイル
翌朝少し早めに新潟港に向かいます。駐車場は、佐渡汽船利用の場合には1日800円で利用できます。ジェットフォイルはネットで予約したときには、まだ空きがあったのですが、すでに満席になっていました。ネットで予約したときにでてくるQRコードを印刷しておいて、自動券売機にかざすと乗船券が発行されます。カードでの購入もできます。ただ駐車場の割引券は、自動券売機では発行されないので、結局は有人のカウンタに行く必要がありました。 ダイビング器材等については、特に預けるということもなく、自分で持って入ります。ジェットフォイルはシートベルト着用となっています。
定刻通りに佐渡に9時に到着したところで、ダイビングサービスの送迎の車に乗ってショップに向かいます。ダイビング以外の荷物を下ろして、ダイビングに向かいます。 ゲストは皆、当日に佐渡に来たようで、朝一番のフェリーもしくはジェットフォイルを利用していたみたいです。特に朝6:55発のジェットフォイルは、早朝割引でかなり安く乗船できるのだとか。それでもフェリーなら船内で寝られるので、朝6:00発のフェリーで来たというゲストもいました。
(実際にはバスケの大会が佐渡であったらしく、学生さん達との席取り合戦のようなものがあったようですが。)
たくさんのダイバーがきていました
コブダイのいる北小浦までは車で40分程度かかります。港に到着したところで、ダイビングの準備をします。10台近くの車が港に来ています。ボートは3~4隻ぐらいで、各チームで順番に利用するようになっていました。港に引き上げられたボートにすべての準備をして乗り込みます。港からポイントまではボートで数分です。
一本目は有名なデコッパチのいる赤倉(赤岩)でした。弁慶としても知られているコブダイの老成魚で、赤倉のポイントのNo.1です。No.2のアオタンというコブダイもいたのですが、最近はあまり見かけなくなったとのことでした。 エントリーすると、コブダイがすぐに寄ってきます。ダイビングする前は、コブダイがもし見られなかったらどうしようと思っていたのですが、そんな心配は杞憂だったようです。あまりよれないかも?と思って標準ズームにしてあったのですが、とても慣れていて近くに寄ってくるのでフレームに入りきらないほどでした。これならワイドコンバーターを装着してくればよかったかもしれません。
NEX-5 18-55mm
NEX-5 18-55mm
NEX-5 18-55mm
赤倉のポイントはコブダイだけではなくて、チャガラの群れやマアジの群れにアタックするカンパチやヒラマサが見られて、なかなかおもしろいです。水温も28℃ぐらいあり、透明度も25mぐらいはありそうです。いい意味で私が持っていた日本海のダイビングのイメージとは全く異なっていました。
ボートを引き上げます
ポイントは最も浅いところで15mぐらいで深度があるので、30分+αぐらいで浮上します。港まで戻ってきたところで、ボートをウインチで引き上げてボートから降ります。
二本目までしばらくお休みです。冷たいお茶と熱いお茶に飴などが用意されていました。港にはトイレも用意されています。天気は快晴で9月とは思えないぐらいに暑い天気でした。
この日は冷たいお茶が人気でした
北小浦の港には、きれいなトイレがありました
二本目は漁礁というポイントでした。ここのポイントもいろいろな魚が群れたりしていました。コブダイの幼魚をリクエストしてあったのですが、二匹見ることが出来ました。見た目は全く成魚と違いますね。
さらにここではキヌバリの日本海版を見ることが出来ました。キヌバリそのものは伊豆でみたことがあったのですが、線の数が太平洋版と日本海版と違うということで、ぜひとも見てみたかったのです。
普通の人からすると、たかが線1本の違いなのですが...
NEX-5 18-55mm
NEX-5 18-55mm
NEX-5 18-55mm
二本終わったところで、器材を洗って干します。その後に北小浦のダイビングセンターにいってお弁当を食べます。ここでは温水シャワーを浴びることもできます。お弁当を食べたところで、干してあった器材をしまってダイビングサービスに戻ります。ウェットなどはまだ乾いていないので、ショップに干しておくことにしました。
港に洗って干す場所があります
この日のお弁当
日帰りのゲストをフェリーターミナルに送りながら、私達はホテルに送ってもらいました。フェリーの時間は16:05だったのですが、フェリーターミナルに着いたのは10分前ぐらいでギリギリです。でも帰る当事者のゲストは余裕の表情で、逆にこちら側が大丈夫なのかな?と心配になるぐらいでした。明日は私達が帰る番なのですが、大丈夫なのでしょうか??
ホテルはみなみ旅館で、ビーチ前にあります。シュノーケリングができるらしかったので、やってみることにしました。夏の間は海水浴場になるようです。波打ち際あたりでは海底がよく見えて、透明度がよさそうなのですが、実際に海に入ってみるとあまり透明度がよくありません。また魚がほとんどいません。テトラポッド周辺ならいるかも?と思って行ってみましたが、クサフグの幼魚が群れているぐらいで魚の数はとても少ないです。ときおりイシダイやベラ、スズメダイは見れますが、透明度も悪いし、うねっているしで、シュノーケリングには向かないようです。またクラゲもけっこういました。
宿に戻って温泉でのんびりです。ここの宿は源泉かけ流しというのが売りになっています。なのですが、なぜか塩素を入れての滅菌をしているようで、循環式と同じようなカルキ臭さがするのが残念でした。かけ流しの温泉だと、通常は塩素を入れていないと思うのですが...
二人分ですが、かなりたくさんあります
夕食はかなり豪勢で、これでもかっというぐらいに料理が並びます。一泊二食付きで部屋食、この料理の内容はかなりお得なのではないでしょうか?料理もなかなか美味しいです。ご飯も新潟のお米だからなのか、とてもつやつやしています。ただ昼食のお弁当を食べたのが2時過ぎぐらいで、腹ペコというわけではなかったこともあって、ちょっとぐらいしかご飯は食べられませんでした。
朝食もいろいろと料理が並びます
朝食前に温泉に浸かってのんびりです。朝食もなかなか充実していました。
朝食後にビーチを散歩してみました。道路沿いに防風林(もしくは防砂林?)が続いているのですが、ちょうど宿の前付近に切れ目があってビーチに行く事ができます。
みなみ旅館です
旅館前のビーチ
8:15にピックアップでダイビングショップに向かいます。ダイビング以外の荷物を下ろして、今日も北小浦のポイントに向かいます。話によると、いつもヘルプできている船頭さん達が別の用事で来られないこともあって、船の順番待ちが長くなっているとのことでした。
一本目は沈船ポイントでした。ここでもコブダイが見られますが、赤倉と違ってダイバーに慣れていないこともあって撮影しようとすると逃げていきます。かなり深いポイントで、平均19mのダイビングで、NDLには注意が必要です。気づいたらDECOぎりぎりになっていました。
二本目はデコッパチのいる赤倉のポイントでした。今日は二匹のコブダイがいます。タツノオトシゴもいました。マアジの群れにアタックするカンパチが見応えがあります。ポイントがあまり大きくないこととゲストが慣れているからなのか、皆エントリーしたあとは思い思いにダイビングしていました。ずっとマアジの群れにアタックするカンパチを撮影していたダイバーとか、岩の周りの小物を探しているダイバーなどいろいろな楽しみ方ができるポイントですね。
NEX-5 16mm+ワイコン
NEX-5 16mm+ワイコン
NEX-5 16mm+ワイコン
昨日よりは早い時間に潜り始めたこともあってか、30分以上は早く片づけに入ることが出来ました。これならフェリーは余裕そうです。ダイビングセンターでシャワーをあびてお弁当を食べて戻ります。
ここで弁当を食べます
温水シャワーを浴びれます
ショップに戻ったところ、15:30のジェットフォイルにたくさんの空きがあるらしいということで、16:30を利用する予定だったゲストが急いで港に行く事になりました。私達はフェリーでしたが、一緒に港に行く事にしたため、慌ただしく精算、荷物の積み込みをして港に向かいました。 16:05のフェリーはけっこう混んでいましたが、なんとか寝るスペースを確保することができました。新潟についてからも長い距離を運転する必要がありますから、ここで寝ておくことは重要です。それにしても、佐渡というのは人気のある島なのですね。
エビが美味しかったです
新潟ではせっかくなのでお寿司屋へ行く事に。エビがとにかく美味しいです。
帰り道は最初は渋滞20kmで、到着頃には減っているだろうと思っていると、事故渋滞で9kmよりは短くなりませんでした。3箇所ぐらいは事故の箇所がありました。注意が必要ですね。
日本海というと暗い、寒いといったイメージがあったのですが、実際には透明度も良くて海も青く、水温も暖かでした。ダイバーによれば、ここまで透明度がいいのも珍しいようでしたが、いい意味で想像と全く違っていました。佐渡の海の良さを知ることができてよかったです。