ジンベエザメ
和名
Rhincodon typus Smith, 1828
学名
Whale shark
英名
テンジクザメ目 - ジンベエザメ科 - ジンベエザメ属
分類
全海域
分布
全長
拡大写真
Nikon NIKONOS V
撮影地:エクスマス(オーストラリア)

拡大写真
Nikon NIKONOS V
撮影地:エクスマス(オーストラリア)

拡大写真
Nikon NIKONOS V
撮影地:エクスマス(オーストラリア)

拡大写真
Nikon NIKONOS V
撮影地:エクスマス(オーストラリア)
ダイビングで一番の大物&人気者といえば、ジンベエザメでしょう。最大で15mにもなる、魚類でもっとも巨大な魚です。プランクトンフィーダということで知られていますが、実際には中型の魚も飲み込んでしまうそうです。ダイバーには無害で、かなり近づくことができます。世界各地で目撃されていますが、実際にダイビングで会うのはまれです。その中でも、ラパス(メキシコ)、カンクン(メキシコ)、エクスマス(オーストラリア)とモルジブのダイブクルーズでは、ジンベエザメとの遭遇率はかなり高いようです。他にもフィリピンのオスロブのように餌付けされているジンベエが見られるところもあります。
表層を泳ぐことが比較的多く、ダイビング船などから見つけて、スノーケルで一緒に泳ぐのが一般的です。といってもジンベエザメはゆっくり泳いでいるように見えて、実はけっこう速くて、ついていくのはかなりハードです。運がいいと同じ場所を往復してくれることもあり、その場合にはずっと何度も見ることができます。稀に縦になって水面付近のプランクトンを食べることもあります。モルディブでは見たことがありませんが、ラパスでは縦泳ぎをしているジンベエザメを見たことがあります。
最近の調査によって、回遊の規模が明らかになりつつありますが、まだ不明な点が多いようです。日本でも調査が行われていて、2014年の調査の対象となった個体は高知県沖から宮城県まで北上した後に、再び福島県沖まで戻ってきて、黒潮の流れに沿って回遊したのではないかと考えられています。
基本的には外洋性で、広範囲を回遊するようですが、季節によって特定の場所に集まることが知られています。西オーストラリアのエクスマス海域には4~5月ごろにジンベエザメがやってくるようです。
繁殖についても不明のままで、サメの中では比較的目撃例の多いジンベエザメですが妊娠した個体の目撃例がほとんどなく、妊娠期間など多くのことがわからないままとなっています。数少ない例として1995年に台湾で定置網にかかった個体からは数百匹の胎仔が見つかっていますが、ここまでの数の卵がどのように授精しているかなどわからないことだらけの状態のようです。
2002年11月のワシントン条約の会議で、『付属書2』に登録され、保護を受けることになりました。
ジンベイと表記されている場合もありますが、標準和名としてはジンベエが正しいようです。