これまでパラオにはブルーコーナやペリリュー島などに、サメなどの大物やいろいろな魚の群れを見に何度か潜りに行っていたのですが、あるサイドでパラオのマクロの特集が載っていて、そんな世界もあるんだと思っていました。そんな中、デイドリームを利用した際に、助っ人ガイドとしてきていた坂上さんのダイビングサービスの魚治でマクロを中心にガイドしているということを知り、一度はパラオのマクロを潜ってみるのも面白いかもしれないということで、マクロダイビングのために行ってみることにしました。
ダイビングサービスは2日間は魚治を利用して、1日はデイドリームで早朝のマクロダイビング+アヤメヤッコリクエストで潜ることにしました。魚治のスタッフには事前に見たいものについて相談してあって、それならということで初日は魚治オリジナルポイントのGP3で、2日目に外洋マクロに行くことになりました。
いよいよ明日からパラオというところで、魚治から連絡があって、どうやら台風が発生したらしく海況が悪くなる前に外洋マクロに行くかもしれないとのことでした。最終決定はホテルチェックイン時にピックアップの時間と合わせて連絡が入るようです。ネットで調べてみると、確かに台風が発生していて、グアムとパラオの中間ぐらいを通過するようでした。
さらに旅行会社からも連絡があって、グアム発のフライトが遅れているため、明日のグアム行きのフライトも大幅に遅れる見込みで、その代わりに臨時便に振替になるとのことでした。出発の時間は10分早まるだけだったので、特に影響はありませんでしたが、直前にいろいろと連絡が入ると何かあったのかな?と焦りますね。
成田 - グアム間の食事
10:50 成田発の臨時便UA2092でグアムへ向かいます。臨時便が出るとは言っても、本来の便で使用される機体よりも小型のものだったため、全員が乗れたわけではなかったようです。チェックインのときに、隣で3時間ほど遅れると伝えられている人たちもいました。私たちは乗り継ぎがあったために優先されたとのことでした。
臨時便なので機内エンターテイメントが無いかも?と思っていたのですが、ちゃんと日本語の映画も用意されていました。といっても、すごく簡素なシステムで、オンデマンドでもないので最初から見ようとすると搭乗してから始まるのをチェックしていないといけません。
シンプルな操作パネル
日本語の映画としてHEROをやっていました
グアム - パラオ間の軽食
グアムに到着してみると入国審査が長蛇の列になっていました。別の便と重なってしまったようです。これがグアム経由のつらいところです。パラオについてから夕食に行くと遅くなってしまうので、グアムの空港で少し食べておくことにしました。カレーが$10とかなり高いですが、具がたくさん入っています。おにぎりも買ってみましたが、具はほとんど無いし、メシを固めただけという感じでまずかったです。ちなみにグアムの空港でも両替ができるのですが、日本での両替と比較して1ドルあたり10円程度レートが悪かったです。
パラオに到着したところで入国審査を受けて荷物を受け取った後、旅行会社の送迎でホテルに向かいます。利用したホテルはGWのときと同じウエストプラザデセケルです。安いホテルですが、周囲にスーパーやレストランがあって便利です。
ホテルにチェックインしてみると、魚治からの連絡が届いていて、やはり外洋マクロを先にするとのことでした。明日はいよいよパラオでマクロダイビングです。
心配していた天気ですが、朝から特に問題なく晴れていました。外洋マクロということでボートに乗るのですが、今回はゲストは私たちだけだったため魚治で単独でボートを出すのではなくて、他のダイビングサービスの船にご一緒させていただくようになっていました。ゲストが多い時には魚治自身で船をチャーターするとのことでした。ちなみに載せていただいたのはクルーズコントロールの船でした。
クルーズコントロールのダイビングセンター内の
様子です。とてもいい雰囲気です
コーヒーのほかにジュースも用意されています
一本目はジャーマンチャネルに潜る予定だったのですが、ポイントに着いてみるとすでに10隻以上が集まっていて、水中が混雑していそうということで、先にブルーホールに潜ることになりました。
エントリーしたら、まずはダイヤモンドテールフェアリーラスとベニヒレイトヒキベラを見るために40mまで潜ります。 じっくり撮影したいところですが、少し撮影したところでNDLは残5分ぐらいになってしまいます。ここでは同じく深場で見られるヤイトヤッコやショートスナウトクロミスもいました。少しづつ浅いところに移動しながら、ボロジノハナスズキやイエロードワーフゴビー、ブルーバードドワーフゴビーを撮影します。
ベニヒレイトヒキベラと
ダイヤモンドテールフェアリーラスの
ツーショット
ボロジノハナスズキ
イエロードワーフゴビー
今回は地味な魚でも、他ではみられないものが紹介してほしいと頼んであったこともあってか、ブルーアクシルクロミスやアウターリーフダムゼルなどを教えてくれました。どちらも真っ黒でとても地味な魚ですが、アウターリーフダムゼルはパラオとパプアニューギニアでしかみられない稀なスズメダイだったりします。
他にもブルズアイドワーフゴビー、アオベニハゼやチビハナダイなども紹介してもらったのですが、すぐに隠れてしまったりで撮影することができませんでした。なかなかすべてを撮影するのは難しいです。
アウターリーフダムゼル
フチドリハナダイ
ボロボロになった
赤いハタがいました
事前にとんかつ弁当をリクエストしておきました
一本潜ったところで昼食です。魚治ではアイランド焼肉のお弁当を利用しています。冷やしたお手拭きが用意されていました。サービスいいですね。クルーズコントロールもそうですが、各ショップでいろいろと工夫しているのですね。
二本目はジャーマンチャネルです。船の数は数隻に減っていました。ここはマンタポイントですが、マンタは一切無視してマクロに専念します。まずはベラのフラッシングを見に行きます。一匹のフィラメントフラッシャーラスがフラッシングを繰り返していましたが、やはり撮影はとても難しく、あえなく撃沈してしまいました。
次はルリメラヤッコに挑戦です。ルリメラヤッコはルリヤッコの体色が白い版で、パラオで見られます。パラオのガイドの間では、ルリヤッコとルリヤッコのハイブリッド(交雑種)ではないかということでルリメラヤッコと呼ばれているようなのですが、魚治さんでDNA分析したところルリヤッコと同じ種ということがわかったそうです。
その後はゴールデンピグミーエンゼルフィッシュを探すも見つからず、あきらめてスレッドフィンドティーバックの撮影にうつります。メギス科にはきれいな魚が多いですね。
ルリヤッコ
こちらはルリメラヤッコ
スレッドフィンドティーバック
次はイエローカーディナルフィッシュです。ガイドがイエローストライプドカーディナルフィッシュの群れを指さしていて、どれがイエローカーディナルフィッシュ?と思って、よく見てみると体色が真っ黄色な個体が何匹かいました。これは言われないと別の種と気が付かないかもしれません。ミクロネシアでしか見られない魚のようです。
イエローカーディナルフィッシュと
イエローストライプド
カーディナルフィッシュ
三本目はブルーコーナです。ここでも群れのいるドロップオフの方にはいかずにマクロを探します。といっても途中で見かけたクロヒラアジの群れは撮影しました。
アカネハナゴイの群れに混じっているバートレットアンティアスを撮影します。きれいなハナダイを撮影した後は、なぜか地味なスズメダイのタカサゴスズメダイを撮影します。このあたりの地味なスズメダイは区別が難しくて、あまり撮影していなかったのですが、こんな地味な魚まで知っているとは、さすが魚治のガイドは詳しいですね。
クロヒラアジの群れ
バートレットアンティアス
タソガレズズメダイ
オドリハゼは警戒心高めで、全身は見せてくれませんでした。ヒバシヨウジは今回のダイビングで初めて見ました。最後にモンツキカエルウオを撮影して終わりです。
オドリハゼ
ヒバシヨウジ
モンツキカエルウオ
他にもゼブラハゼや、フレームエンジェルフィッシュやレモンスズメダイの幼魚なども紹介してもらったのですが、数枚撮影しただけだったのでうまく撮れていませんでした。じっくり粘ればまた違った結果になったのかもしれませんが、そうすると他の魚を撮れなくなってしまいます。ダイビング一本の限られた時間で、いろいろな魚を見るか、一つ一つを丁寧に撮影していくか、なかなか選ぶのは難しいですね。
3本潜ったところでコロールに戻ります。機材はクルーズコントロールの施設で洗うことができました。ホテルに送ってもらった後、夕食を食べに近くの美登寿司に行きました。
白身魚のカルパッチョ
パラオ巻
イカすみと湯豆腐
イカすみの料理は、最後にご飯を入れて食べると美味しいです。
明日もマクロダイビングです。