シロワニ
和名
Carcharias taurus Rafinesque, 1810
学名
Sand tiger shark
英名
ネズミザメ目 - オオワニザメ科 - シロワニ属
分類
インド洋、紅海、中・西部太平洋、大西洋
分布
全長
拡大写真
Sony α6000
撮影地:サウスウエストロック(オーストラリア)

拡大写真
Sony α6000
撮影地:サウスウエストロック(オーストラリア)

拡大写真
Nikon NIKONOS V
撮影地:小笠原(東京)
恐ろしげな歯を持っています。この鋭い歯は内側から外側へ、常に生え変わるようになっています。サメの歯も種類によってかなりの違いがあり、サメの歯を主に研究している人達もいるそうです。シロワニの前歯は、細長い形をしていて獲物をつかみやすいようになっています。
最大で3mを超える大きさになります。以前はEugomphodus(ミズワニ)属が使用されていましたが、現在はCarcharias(シロワニ)属に変更されています。
分布上は広範囲に生息していることになっていますが、ダイビングで見かけることは全くといっていいほどなく、限られたダイビングポイントでしか会うことが出来ません。日本では小笠原で見ることが出来ます。
昼間は岩陰などでじっとしていることが多いです。ネムリブカのように水底にいるのではなく、すこし浮いた状態でじっとしています。サメには真骨魚類の持つ鰾(うきぶくろ)がないため、そのままでは沈んでしまいます。シロワニは水中で浮力を得るために、水面で空気を吸って胃にためることが知られています。
恐ろしげな風貌に似合わず、性格はとてもおとなしく安全に撮影できる種ということになっています。実際、小笠原で撮影したときも非常におとなしかったです。しかしながら、この種は国際サメ被害目録では、挑発しなくても人を襲う可能性のある危険なサメとされています。夕方になると活動を開始し、一説によると水温が下がると魚を襲うようになるともいわれています。いずれにしても油断は禁物のようです。
サメの繁殖方式はいろいろな方法があることが知られていますが、シロワニは子宮の中で卵がかえる胎生です。さらに他の卵や胎児を共食いして成長するという、なんとも凄い方法をとっています。生まれてすぐに食うか食われるかの生存競争を勝ち抜かなければならないとは、食物連鎖のトップにいるサメでも生き抜くのは簡単ではないということでしょうか。